横浜ウォッチャー

All About横浜 ガイド・タナベのブログ。横浜で見た・聞いた・食べたことをさくっと綴ります。

マグカップをオーダーしてみた!「器 takagi」さんの作る「かわいい備前焼」の魅力とは

備前焼 器 takagi マグカップ

12年ぶりに朝・昼・晩と使っているマグカップを新調しました。

きっかけは、こちらの記事。

www.barrierfree.yokohama

記事で紹介されている「備前焼 器 takagi」さんは前々から知っていて、機会があれば……、と思っていたのですが、「Creema」でネット販売をスタートされたということで、「その時」が来たように感じて。

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備前焼のマグカップをオーダーメード

 
 
 
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Jun Takagi (備前焼 器 takagi)(@utsuwa_takagi)がシェアした投稿 -

「Creema」で販売しているマグカップもいいなぁ、と思ったのですが、せっかくなので、理想とするサイズのマグカップのオーダーをお願いしたところ、快く引き受けてくださいました。

こだわったのは、次のポイント。

・胴体はストレート、上に向かって広がる形に
・容量は満杯280cc、実用250cc
・取手は指2本入るように

 

色は「グレー」「ヒダスキ」各1つずつ。

下は2年以上前の投稿なのですが、「備前焼って、こげ茶でごつごつしたイメージだったけど、こんなに繊細でグレーっぽい色味が出せるのか…!」と、ずっと心に残っていて。

備前焼には多くの表情があります。 色だけでも青、赤、白の3色に大別できます。 模様の付き方、焼成方法などでも表情は変わりますし、 同じように焼いても隣り合った作品ですら違う表情になる。 そうやって考えると2つと同じものはありません。

備前焼 器 takagiさんの投稿 2018年4月28日土曜日

で、そのように伝えると、「グレーのほうは難しいかもしれません。せっかくのお話ですので、試験はします。それの結果を見て決められればと思います」との回答が。

 

子猫のようなマグカップがやって来た!

備前焼 器 takagi マグカップ

待つこと約2ヵ月。画像での確認を経て、マグカップを受け取る日がやって来ました。

包みを開けた瞬間、「か、かわいい……!」

グレーのほうは三毛猫のよう、ヒダスキのほうは茶トラのよう。ちっちゃな子猫に触れたようなあたたかさを感じました。

備前焼 器 takagi マグカップ

反対側はシンプルな柄

カップは思っていた以上に軽くて、ビックリ。手触りは、つるつるではなくざらざらでもなく、すべすべ…? いつまでも撫でていたい、しっとりとした滑らかさがあります。

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取手も希望通り、指が2本入って持ちやすく、親指、薬指も自然な位置で支えてくれます。

 

せっかくなので、一緒に朝食のコッペパンをのせる小さめのお皿(直径約16cm)も作ってもらいました。

備前焼 器 takagi 平皿

お皿のほうは、思っていた以上に重厚感がありました。柄の入り方が似ているのは、意図してのものでしょうか。

 

備前焼 器 takagi 朝食セット

ドッグパンとカフェオレの質素な朝食が華やかになったような。

マグカップの口当たりも柔らかく、いつものカフェオレがより美味しく感じます。

 

「かわいい備前焼」を作る「器 takagi」さんとは

器 takagi」の高木 純さんは、横浜出身の備前焼作家。現在は、岡山県備前市で創作活動されています。

「かわいい備前焼をテーマに、一緒に生活するパートナーのような、やさしく寄り添える器づくりを目指しています。

備前焼 器 takagi

備前焼とは、釉薬(ゆうやく、うわぐすり)を使わず、「土」と「焼き」によって、さまざまな表情が生まれる焼き物です。

初めて手にした備前焼。その魅力について高木さんに伺ってみると、「備前焼は大雑把に言うと、作って焼くだけの焼き物です。単純な焼き方ですが、本当に色々な表情があるというところに魅力を感じます」とのお返事が返ってきました。

同じ土を使い同じように焼いても、隣り合った作品ですら違う表情になる、と高木さんは綴っています。

一期一会、オンリーワン。ひとつとして同じ備前焼はないと思うと、わが家にやってきた器たちがさらに愛おしく感じます。

備前焼 器 takagi

今回作ってもらった「グレー」は、一度「ヒダスキ」として焼き上がったものをもう1回焼き、グレーに発色させるのだそう。ヒダスキは加熱の工程と冷却の工程とを合わせて3日間、グレーはプラス1日、4日間かかっています。

発色に関して重要なのは、土に含まれる鉄分。そして窯の温度や空気も発色に関わってくるのだとか。化学反応みたいな?

2008年から備前焼に携わっている高木さんでも、想定していた焼き色とは違う器が焼き上がり、驚くことがあるそうです。

「単純だけど他には無い焼き方だから、独特の質感や存在感、模様や手触りが生まれてくるところも魅力。一説には1200年続いているといわれる歴史も魅力。何かしら本能的に魅力を感じるからこそ、それだけの歴史があるのかな、とも思っています。

そして何より、単純な焼き方だけど実は複雑なところもあって、『こんな焼き方をしたらどうなるんだろう?』と、まだ思わせてくれるところが最大の魅力です」(高木さん)

 

高木さんはSNSで、作品はもちろん、器ができるまでの工程の動画もアップしています。

 
 
 
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Jun Takagi (備前焼 器 takagi)(@utsuwa_takagi)がシェアした投稿 -

 

「かわいい備前焼」をテーマとしている高木さんが、一番大切にしているのは「美しい形にすること」。「焼き」を最大限に楽しむために、形は単純に美しく仕上げるべき、との考えからきています。

手にした時、柄(陶芸の世界では景色といいます)がぱっと目に飛び込んできたのは、整った形が柄を引き立てていたからなのでしょう。

 

実は…、「マグカップのついでに」みたいな気軽さでお願いしたお皿でしたが、FBページを拝見すると、難しいことを知りました…。(大変失礼しました)世の中の「お皿」を見る目が変わりました。

やっぱり難しいなと思うもの、「皿」 何でも難しいと言えば難しいのですが、 皿は難しいです。 大きな壺や小さな急須は分かりやすい難しさがありますが、 皿の難しさは分かりにくいと思います。 「皿=平べったいもの」というレベルで解釈すれば簡...

備前焼 器 takagiさんの投稿 2019年10月1日火曜日

 

「器 takagi」さんの器は、Creemaでは、日常づかいのカップや茶碗、ボウルなどを販売中。

Creema⇒https://www.creema.jp/c/utsuwatakagi

 

オーダーについては、インスタグラム等のメッセージで受け付けておられますので、相談してみてください。価格は、ケースバイケースだと思いますので、Creemaを参考にされるとよいかと思います。納期は1~2ヵ月ほどになります。

インスタグラム⇒https://www.instagram.com/utsuwa_takagi/

FBページ⇒https://www.facebook.com/utsuwatakagi

 

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▼作ってもらったマグカップで飲むカフェオレのコーヒー豆はこちらで購入しています

travelyokohama.hatenablog.jp