横浜ウォッチャー

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横浜赤レンガ倉庫と舞台芸術の魅力を発信!辻󠄀本知彦さんの振付でオリジナルダンス映像を製作

企業・地域と劇場をつなぐ 赤レンガ・ダンスプロジェクト

Photo:菅原康太

横浜を代表する観光スポット、横浜赤レンガ倉庫では「横浜から、ダンスでつながる!」をキーワードにオリジナルダンスとダンス映像を製作して、横浜赤レンガ倉庫舞台芸術の魅力を発信します。2020年1月23日(木)から、ダンス映像の配信がスタート。

赤レンガ・ダンスプロジェクト

Photo:菅原康太


25年に渡り国際的なダンスフェスティバル「横浜ダンスコレクション」をプロデュースしてきた横浜赤レンガ倉庫1号館(公益財団法人横浜市芸術文化振興財団)は、横浜に拠点を置く企業と連携して社員が自ら踊るオリジナルダンスとダンス映像を製作し、横浜の企業や劇場、舞台芸術の魅力を発信する「企業・地域と劇場をつなぐ赤レンガ・ダンスプロジェクト」を展開しています。

 

1回目(2016年-2017年)は「株式会社JVCケンウッド」が、2回目(2017年-2018年)は「株式会社崎陽軒」が同プロジェクトに参画し、社員らがダンスに取り組みました。

 

 

 

3回目の今回は、横浜赤レンガ倉庫2号館の商業施設エリアを管理・運営している株式会社横浜赤レンガ倉庫がプロジェクト・パートナーに。横浜赤レンガ倉庫1号館&2号館のスタッフが一丸となり、赤レンガの魅力を発信します。

企業・地域と劇場をつなぐ 赤レンガ・ダンスプロジェクト

Photo:菅原康太

1月23日の動画公開を前に行われた試写会に、私も参加させてもらいました。1回目、2回目とは路線が異なり、より芸術的な仕上がりとなっています。

鑑賞後、参加者のひとりは「当時の苦労が蘇えりました」と本音をポロリ。それもそのはず、参加者のほとんどがダンス初心者だったとのことです。

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Photo:菅原康太

ダンス経験がバラバラだった参加者を熱血指導したのは、振付・演出を担当した辻󠄀本知彦さんシルク・ドゥ・ソレイユにて初の日本人男性ダンサーとして世界的に活躍している方で、NHK 2020応援ソング『パプリカ』(動画再生数1億6千万回以上!)やポカリスエットCM、米津玄師さんのPVなどの振り付けを手掛けている、今を時めく振付家です。

「仕事の延長、という気持ちで参加したのですが、辻󠄀本さんは『それじゃダメ』だと。ダンスができる・できないという以前に、辻󠄀本さんにはダンスに取り組む姿勢から指導いただきました」(2号館スタッフ)

振付・演出を担当した辻󠄀本知彦さん

辻󠄀本知彦さん Photo:菅原康太

ダンス映像の作品タイトルは『四季めぐり 皆と未来へ 花ひらく』。辻󠄀本さんがネーミングされたとのことです。

このタイトルの通り、ダンス映像では、横浜赤レンガ倉庫を取り巻くみなとみらいの四季の風景を動きで表現したり、お互いを支え合ったり、「M」マークを作って挨拶したり。手の動きが印象的です。

Photo:菅原康太

辻󠄀本さんは同プロジェクトについて、次のように振り返ります。

「ちょうど『馬と鹿』(米津玄師さんのMV)の撮影を終えたばかりで。そのテンションでこちらの練習がスタートして。『馬と鹿』を流して『ここへ来る前に、この振り付けをやってきました』と。こんな機会もないだろうからと、手始めに『馬と鹿』の振り付けをやってもらったことを思い出しました。

ダンス未経験者がほとんどだったので、全身を使う表現は難しいかなと思い、手ぶりを中心に構成しました。が、完成したダンス映像を見て『かなり難しい動きだったな』と。よい作品にしなければというプレッシャーがそうさせたのかなと(笑)」

辻󠄀本 知彦さん

Photo:菅原康太

「踊る人の気持ちを引き連れて表現しないと、いい作品は作れないな、と思うところがあって。とにかく、『ダンス魂を振り起こそう』と言い続けました。

舞台バージョンは、(公開された)映像よりも難しい動きをしています。2月8日にイベント広場で披露しますので、参加者の皆さんには(撮影から時間が経っているので)思い出していただいて、リハーサルに臨んでいただければ」と、辻󠄀本さん。

 

映像監督は、第72回カンヌ国際映画祭 監督週間(短編部門)に正式招待されるなど国内外で活躍する吉開菜央さん。映像作家としてだけでなく、振付家・ダンサーとして米津玄師さんの『Lemon』に出演・振付されています。

赤レンガ・ダンスプロジェクト

吉開菜央さん Photo:菅原康太

「『生きているうちに、こんな動きをしてみたかった、と思ってもらえる振付を』と辻󠄀本さんが打ち合わせで言われていて、それを赤レンガのスタッフの皆さんが体現されていて。撮った映像を編集していて、(ダンスから)こんなにエネルギーが出るんだな、と、驚かされました。多くの方に観ていただきたいです」(吉開さん)

吉開 菜央さん

Photo:菅原康太

 音楽を担当したのは、作曲家・ピアニストの渡邊琢磨さん。COMBOPIANOやsigh boatといったソロ・バンド活動以外にも国内外の映画音楽、劇伴など多数を手掛けています。美しいメロディでダンス映像に彩りをそえます。

赤レンガ・ダンスプロジェクト

Photo:菅原康太

ダンサーの一員として参加している横浜赤レンガの五十嵐光晴社長は「ダンスを通して、社員同士のコミュニケーションが深まったと思います。私自身、社長と社員という関係から、ダンサー同士というフラットな関係となって、社員の皆さんの新たな一面を見られたこともよかったです。2月8日に発表する、というゴールを目指し、また練習を積み重ねます」と、意気込みを語りました。

赤レンガ・ダンスプロジェクト

Photo:菅原康太

赤レンガ・ダンスプロジェクト

Photo:菅原康太

 

2月8日(土)は「横浜ダンスコレクション2020」のコンテンツのひとつ「青空ダンス」にて、13:30~オリジナルダンスを上演。観覧無料で誰でも楽しめますので、ダンス映像との違いを発見してみては。

yokohama-dance-collection.jp

 

akarenga.yafjp.org