横浜ウォッチャー

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日本の「ハイネケン」はキリンビール横浜工場産! ラグビーW杯2019日本大会に向けてしっかりPRを

横浜・神奈川に拠点を置くキリングループ各社の2019年度の事業方針合同説明会が開催されました。キリンビール横浜支社、キリンビール横浜工場、メルシャン藤沢工場、キリンビバレッジ横浜支社の各代表が2018年度の振り返りと2019年度の事業方針を発表しました。

※画像はすべて2019年1月31日に撮影

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▲日本で販売される「ハイネケン」はキリンビール横浜工場で生産されています! すっきり、ゴクゴク飲める軽さが魅力

 

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2018年は本麒麟が大ヒット! キリンビール横浜支社

キリンビール横浜支社 園部 好支社長(下画像)が2018年の販売実績や振り返り、2019年の事業方針を発表。

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 2018年のキリンビールの販売実績について、ビール類が市場全体で-2%程度だったことに対し、キリンビール全国は+5.2%、横浜支社+2.9%となりました。横浜支社のビール類の内訳については、ビール-5.4%、発泡酒-5.1%、新ジャンル+21.4%。

 

新ジャンルの躍進について園部支社長は「のどごし<生>は高アルコール度数の『ストロング』を追加投入し、リニューアルしたことで、新ジャンルブランドナンバーワンの復活を果たしました。合わせて新商品の『本麒麟(ほんきりん)』が大ヒット商品となり、2018年5月ごろは工場でフル生産したほど」と、振り返りました。

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▲大ヒットした「本麒麟」は、2019年1月中旬製造品から、味とパッケージを一新。一部に使用しているドイツ産ヘルスブルッカーホップを増量することで、ビールに近い力強いコクを向上
 

ビール「一番搾り」については「ビール類市場全体は-6%でしたが、一番搾りブランドは-2%で着地。ビール類が低迷する中、健闘したのでは。また、共創マーケティングに基づく活動として『横浜づくり』を4年間展開いたしました。残念ながら、2019年は製造いたしませんが、一定の評価、お客様のご支持をいただいたのではないかな、と手ごたえを感じております」(園部支社長)

 

2019年は、ビール類の販売数量を+2%、1億3780万ケースを目指すとし、うち新ジャンルは+5.3%、5810万ケースとしています。園部支社長は「本麒麟で飛躍を」と、前年比+46.8%、1380万ケースを目標に掲げるとの目標を示しました。

 

W杯需要に期待 キリンビール横浜支社 2019年事業方針

キリンビール横浜支社では、2019年の事業方針について、次の3つに取り組むと発表。

 

  • 主力ブランド(一番搾り、淡麗グリーン、のどごし<生>、本麒麟)への集中投資

2019年の消費増税に対しては、新ジャンル商品の手ごろ感に加え、付加価値をつけることで支持拡大を目指します。合わせて、2020年からの酒税改定以降、徐々に2026年までに新ジャンルがビールと同じ税額となるため、ビールが減税となります。購買行動に変化が現れることから、ビールカテゴリーの伸長に期待。

 

園部支社長は、「クラフトビール」の存在を知ってはいても、飲用体験がまだまだ少ないのでは、と感じているとし、「トレンドとしては、本物志向・こだわり消費が進んでおりますので、クラフトビールの需要は高まると考えています」と、予想。クラフトビールの市場規模については、ビール全体の1%を切る程度。2020年には3~4%、いずれは欧米並みの10%を目指していきたいとしています。

 

キリンビールでは、飲食店向けに1台で4種類あるいは2種類のクラフトビールが提供できる「タップ・マルシェ」を用意。横浜工場で専用の3リットル小型ペットボトル容器に詰めて、全国へ出荷しています。提携も含めて取り扱いブランドは20アイテムに増えており、全国展開1万3000店への拡大を目指します。

 

2019年9月20日~11月2日まで、アジア初となるラグビーW杯が日本で開催されます。ラグビーW杯のワールドワイドパートナーであるビール「ハイネケン」を日本で製造しているのは、すべてキリンビール横浜工場ということで、「ハイネケン」を通して、W杯2019日本大会を盛り上げていきたい、と園部支社長。

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2018年10月に横浜国際総合競技場日産スタジアム)で開催されたニュージーランド vs オーストラリア戦で、試合前・試合中・試合後、ビールをどのように飲用するのか、定点観測した結果について「皆さん、よく飲まれます。野球観戦の約2~3倍。試合を楽しみ始めるところから飲み始め、試合中も飲み、試合後は周りの人と声を掛け合い、飲むと。そういうシーンが多く見受けられました」と紹介。

 

ハイネケンの数量予定として「全国的に前年比130%を見込んでいますが、好カードが組まれている横浜では、150%を目標としています。缶・瓶・大樽すべてにおいて横浜工場で製造されたハイネケンをしっかりと、横浜に観戦に来られるお客さまに伝えていきたい」と、期待を込めました。

 

また、アイルランドスコットランドイングランドウェールズが出場する試合では「母国ではギネスもスポンサーとなっていますので、そちらももよく飲まれるのかなと。ギネスはキリンビールが扱っている商品ですので、そちらも含めて味わっていただければ」と、W杯開催に向けて、幅広い商品へ対応する考えを明かしました。

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▲オランダのハイネケン社が所有する世界No.1シードル「ストロングボウ(ゴールドアップル/ダークフルーツ)」もラグビーW杯2019日本大会のオフィシャルシードル

 

キリンビール横浜工場 外国人来場者増加への対応を発表

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キリンビール横浜工場の神崎夕紀工場長(上画像)は、横浜工場見学の来場者について「2018年は外国人の比率が増加し、5%に達しました。2019年4月には、大黒ふ頭に超大型客船対応の客船ターミナルが整備されることから、さらなる外国人来場者の増加が見込まれます。 

そこで、これまで対応していなかった外国語案内システムを2019年3月末までに導入するほか、工場見学前の待合いスペース『ノミモノ・ラボ』についても多言語化(英語・中国語・韓国語)を実施予定。スマートフォンQRコードを読み取り、表示する形式で実施します」と、インバウンド対応についての取り組みを紹介しました。

 

また、2018年1月26日に全面オープンした高架下の大規模緑地について、次のように紹介。

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京急生麦駅前からキリンビール横浜工場へつながる、高速道路の高架下(約500m)に広々とした緑地(2018年1月25日撮影)
 

「日本緑化センター会長賞を受賞いたしました。一般企業が近隣住民に緑地を開放し、自治体とともにいろいろな形で利用していく、というのは先進的な取り組みとして注目を集めております。今後も緑地の活用を通じて、地域に愛される工場を目指します」(神崎工場長)

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「チビダラ飲み」「無糖飲用層」対応商品続々 キリンビバレッジ横浜支社

キリンビバレッジ横浜支社の佐藤栄二支社長(下画像)は、清涼飲料市場環境や今後のマーケティング戦略、新商品などについて発表しました。

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「2018年の販売実績は、記録的な猛暑の影響で出荷増となりました。全社的に清涼飲料市場は前年を2%上回りました。生茶キリンレモン、2つの大きなブランドが復活を遂げたことから、新商品に頼らないブランド育成ができたと考えます」(佐藤支社長)

 

f:id:travelyokohama:20190212023846j:plain生茶は、3月5日(火)にリニューアル。容器・パッケージデザインは現行イメージを踏襲し、ブラッシュアップ(右)。味については、苦みを抑えた“うまみ”を強化。合わせて、コンビニエンスストア向け商品は600mlに容量アップ

 

f:id:travelyokohama:20190212023916j:plain▲コーヒー「ファイア」は、新商品「ファイア ワンデイ ブラック」を4月2日(火)に新発売。常温でもおいしさが継続する味わいが特長。デスクに置いて“チビダラ飲み”需要にこたえる600mlの大容量で、他社と差別化を図る、“マイボトル”のようなシルバーのスタイリッシュなパッケージが印象的

 

f:id:travelyokohama:20190212023930j:plain▲「午後の紅茶」はザ・マイスターズシリーズ第一弾となる「午後の紅茶 ザ・マイスターズ ミルクティー」を3月26日(火)に新発売。ティーインストラクター監修、リーフリッチブリュー製法による、こだわりの品質が特長。20代後半から30代の無糖飲用層に向けた「甘くない微糖」ミルクティーで、500mlの新容器を採用

 

 

4年目となるキリンビバレッジ湘南工場の工場見学について「2018年は工場見学来場者が前年比130%となり、たいへんご好評いただきました。2019年は、ご要望が高かった工場見学ならではのお土産販売に加えて、『キリン 午後の紅茶』のおいしさとこだわりを研究する大人向けのセミナー(有料500円)を開催し、さらなる魅力でお客さまをお迎えいたします」と、佐藤支社長。

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▲「カップ&ソーサー」「ティースプーン」など、お土産自販機で購入可能

 

ワイン購入者の間口拡大の取り組みを メルシャン藤沢工場

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メルシャン藤沢工場の工藤裕之工場長(上画像)は、日本のワイン市場について「ここ10年ぐらいの間に、ワイン市場規模は1.5倍ほどに伸びております。しかし近年は、ワイン購入者数が伸び悩む傾向が続いております。購入者の間口拡大が市場成長の鍵ととらえ、イノベーションを起こすような取り組みを考えていきたい」と、今後の展開について発表。

 

従来から取り組んでいる「藤沢ワイン祭り」など地元連携のCSV活動に加え、2019年秋には、山梨県勝沼、長野県・桔梗ヶ原に続く3つめの農園&ワイナリーが長野県・椀子(まりこ)に完成することも紹介。訪れた方が感動体験できる場を増やすとともに、ワイナリーを拠点としたCSV活動も強化したいとの考えを示しました。

 

f:id:travelyokohama:20190212024346j:plain▲「日本ワインの原点」ともいえるブランド「シャトー・メルシャン」。各ワイナリーでの体験型アプローチでロイヤルファンの獲得を目指します

 

f:id:travelyokohama:20190212024404j:plain▲オーガニックのスペインワイン「メスタ」。羊が円を描くエチケットは、持続可能なライフサイクルを表現しています

 

f:id:travelyokohama:20190212024419j:plain▲メルシャン藤沢工場で製造している「おいしい酸化防止剤無添加ワイン シードル」。リンゴ果汁100%を使用した、スパークリングワイン。低アルコール(5%)で、きめ細かな泡立ちのすっきりとした甘さが特徴

 

横浜・神奈川に拠点を置くキリングループは、地域密着の取り組みで神奈川を応援してまいります、とのこと。当サイトでも、各社のいろいろな話題を紹介できれば、と思います。

 

 

 

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