横浜ウォッチャー

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キリンビール横浜工場、生麦移転90周年!秋に工場見学設備がリニューアル

1月27日、キリンビールマーケティング株式会社横浜支社など、キリン・横浜エリアの事業方針合同説明会が開催。2015年の活動の振り返りや昨年発売された「一番搾り 横浜づくり」の成果、2016年の方針、そして生麦移転90周年を迎えるキリンビール横浜工場の見学設備リニューアルなどについて発表されました。

 

「とりあえずビール」から多様なニーズにマッチするビールへ

2015年の振り返りでは、ビール市場でビール単体の出荷量が19年ぶりにプラスになったこと、「一番搾り」の好調(※)などがけん引し、キリンビールのシェアが6年ぶりに2%プラスになったことなどを発表。また、2015年に発売した9工場限定の「一番搾り」は、当初予定の約2倍の販売(第1、2弾計)となり大好評だったそうです。
※「一番搾り」ブランドがキリン全国では前年4.2%、横浜支社では8.1%プラスに

 

f:id:travelyokohama:20160208010005j:plain▲横浜工場限定醸造の「一番搾り 横浜づくり」は、「歴史と異文化が融合する横浜らしい、洗練された味わいの一番搾り」をコンセプトに、同社ならではの一番搾り製法で醸造。中華料理や洋食など、横浜ならではの味付けにマッチするよう、アルコール度数が高め(6%)で味わい深く、フルーティな香りで飲みやすいのが特徴(上写真は2015年に発売されたもの。デザインは変更される予定です)

 

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キリンビールマーケティング横浜支社の藤本支社長(上写真)は2016年の取り組み方針として、「“とりあえずビール”ではなく、これからは多様なビールが求められる時代へと変化しています。地域性や季節感など日本ならではの良さを表現する、人と人とのつながりや絆を結ぶ、つくり手の想いが見える、個性を愉しむ、大切な人と大切な時間を過ごす、といった多様な味わいが求められ、今後も進化・変化していくと考えています」と述べました。

 

そして、その取り組みを象徴することとして、「47都道府県の一番搾り」と「クラフトビール」を挙げました。

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▲キリンならではの「一番搾り」、健康志向に訴えるビール、クラフトビールなど、多様なビールが求められる時代に対応する商品の数々

 

「47都道府県の一番搾り」5月発売をめざして開発中

2015年、「9人の醸造家がつくる9つの一番搾り」として、キリン9工場で、地元うまれシリーズの一番搾り醸造・販売されました。2016年は47都道府県に広がり、地元ならではの魅力がつまった一番搾りを地元の方とつくるプロジェクトが始動。5月に販売開始予定で進行中です。

 

横浜でも、2年目となる「一番搾り 横浜づくり 横浜工場限定醸造」が5月から販売開始に。味わいは、ほぼそのままに「横浜づくりで絆づくり」をスローガンにかかげ、イベントやプロモーション等を通じて、横浜の方々が持つ潜在的な誇りを考え抜き、地域とのつながりを強めていく、とのことです。

 

一番搾り 横浜づくり」を担当する横浜工場の岡田義宗醸造長は「昨年は、お酒があまり得意ではない方からも、アルコール度数が高いのに『飲みやすい』と、ご好評いただきました。今回も香りや味わいはそのままに、より美味しくなるよう進化させたいと思います」と話してくれました。今回は、昨年の350ml缶、中びんに加え、500ml缶と大びんも展開予定。

 

ビールカテゴリー活性化の起爆剤となるクラフトビールのブランドを育成

クラフトビール市場は、2015年は約4万klの出荷量を見込み、2016年も右肩上がりが予想されています。ビール全体の市場(約530万kl)からすると規模は小さいものの、20、30代からの支持が高く、今後のビールカテゴリー活性化につながる可能性があると考え、クラフトビールのブランドの育成にも力を入れていくそう。キリンビール全社方針では、今後の展開として「スプリングバレーブルワリー」「グランドキリン」「よなよなエール」の3本柱で進めていくと発表されました。

 

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横浜エリアでは、「2015年3月に横浜工場内に誕生した『スプリングバレーブルワリー横浜』(上写真)でのクラフトビール体験や、キリンのクラフトマンシップをより感じられるブランドにリニューアルした『グランドキリン』の販促、『よなよなエール』の樽詰めの販売開始など、引き続き“新たなビール文化”を創造していく」、と藤本支社長は述べました。

 

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続いて、ウイスキーなどの洋酒カテゴリー(富士山麓ジョニーウォーカー、ホワイトホース)、グループ会社であるメルシャンのワイン部門、中国酒を扱う永昌源についてのそれぞれ今後の展開についての発表も行われました。

 

f:id:travelyokohama:20160208010935j:plain▲ワイン部門では、近年人気の日本ワイン「シャトー・メルシャン」のさらなる成長、リーズナブルなチリワインの強化、ワインのすそ野を広げる商品の充実をめざします

 

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▲中国酒を販売する「永昌源(えいしょうげん)」では、日本一の中華街を持つ横浜で、中国酒の楽しみ方や魅力を発信。女性向けの「杏露酒」のすそ野を拡げる商品の開発も。画像は「キリン 杏露酒 ひんやりあんず」

 

キリンビバレッジの事業方針では「キリン 午後の紅茶 おいしい無糖(2月16日リニューアル)」「キリン 午後の紅茶 恋のティーグルト(2月16日新発売)」「キリン メッツ レモン(3月8日新発売)」「キリン 生茶(3月22日リニューアル)」など、主力商品のリニューアルや新発売について発表されました。

 

f:id:travelyokohama:20160208011002j:plain▲キリン 生茶のリニューアルでは、ボトルデザインを一新。従来の茶葉より細かくカットし、低温で抽出して香りやうまみがアップ。そこに最新テクノロジーで微粉砕したかぶせ茶を加え、お茶のいいところが“まるごと”つまっています

 

生麦移転90周年を機に横浜工場の見学設備がリニューアル

2016年は、キリンビール横浜工場が山手から生麦に移転して90周年を迎えます。これを機に、工場見学設備がリニューアルされることが発表。現在のエントランス棟の両側を増床し、シアターや展示コーナーを新たに設置する予定 となっています。これまでは見ることができなかったパッケージ工程も公開されるとのこと。現在も人気の工場見学がますます魅力的になりそうです。

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▲生麦移転90周年についての質問に答える、勝間田横浜工場長

 

今後のリニューアルのスケジュールですが、5月8日までは通常営業、その後、7月11日まで休館、7月12日~8月31日までは営業再開、9月1日~9月下旬まで再び休館し、9月下旬のリニューアルオープンをめざします。

 

工場見学設備のリニューアル中には「スプリングバレーブルワリー横浜」「レストランビアポート」は通常営業となり、ビールの楽しさを拡げる各種セミナー、イベントが開催される予定です。